マンションは、建年劣化に伴い、定期的に修繕工事を実施しなくてはいけません。マンションの大規模修繕はかなりの費用がかかりますが、実際の費用については理解していない方も多いでしょう。この記事では、マンションの大規模修繕をする際の費用相場や、修繕費用が足りないときの対処法について詳しく紹介していきます。
マンションの大規模修繕の費用相場
マンションは日常的に共有部分の清掃や設備のメンテナンスが行われ、快適な居住環境が維持されています。マンションは建築基準法に基づいて建設されているので、最低限の耐震性や防水性は組み込まれています。
しかし、優れた技術や資材で建設されていても、年数の経過による劣化は免れません。費用相場は、1戸につき100万円程度です。少なくとも1戸につき75万円以上の費用をかけています。
総戸数が100戸のマンションでは、約1億円の費用がかかる計算となるため、大規模修繕をするには多くの費用が必要になることが分かります。また、追加費用が必要になるケースも少なくありません。
実際に工事を進めていくと、想定よりも補修や交換する数が多くなったり、劣化が激しかったりする場合があります。そのため、費用相場の5~10%程度の予備費用を用意しておくと安心です。予備費用を用意しておくと突発的な出費に対応できるので、修繕工事をスムーズに進められます。
2回目・3回目と修繕を重ねるごとに費用が高額になる
大規模修繕では、建築物の主要構造部である、壁や柱、はり、床、屋根などの修繕を行います。
1回目の大規模修繕では、屋根防水の補修や修繕、2回目には、屋根防水の撤去や新設・傷んだ金物の取替など、3回目には、1~2回目の工事に加えて給排水管の取替えなどが必要となるでしょう。そのため、1回目より2回目、2回目より3回目の方が多くの工事が必要となり、修繕する回数が増すごとに費用が高くなっていきます。
また、劣化している箇所を修繕するだけでなく、大規模修繕のタイミングに合わせて宅配ボックスやモニター付きインターホンを導入するため、費用が高くなるケースもあります。余計な修繕費を発生させないためにも、それぞれのタイミングで適切な修繕を行うことが大切です。
修繕費用が足りないときの対処法
マンションの修繕に必要な費用は、マンションの所有者が毎月一定の金額を積み立てます。積み立てる金額は専有面積によって決められ、マンションが大きければ大きいほど多くの積立金を出すことになります。
しかし、毎月積み立てをしていても費用が足りなくなってしまうケースも少なくありません。ここからは、修繕費用が足りないときの対処法を見ていきましょう。
修繕する箇所を見極める
大規模修繕をする際、積み立てていた修繕費用では足りないというケースもあります。大規模修繕は外せないものばかりなので、修繕する箇所を見極めるのは難しいかもしれません。
修繕費用が足りない場合は、劣化が進んでいない箇所は次回に持ち越すようにするとよいでしょう。ただし、修繕を次回に持ち越すと建物の劣化が進み、思わぬ事故を招いてしまう可能性や、次回修繕工事する際に余計な費用がかかる可能性があることを理解しておかなくはいけません。
工期を見直す
修繕費用が足りない場合は、工期を見直す方法もあります。安全性に関わる損傷がある場合を除き、工期を見直すのは現実的な選択肢といえるでしょう。
ただし、工期を見直すことで劣化が進み、将来的に費用がかかってしまう可能性があることも理解しておかなくてはいけません。日頃から劣化箇所を把握しておき、修繕のタイミングを見極めることが重要です。
費用を見直す
修繕工事に必要な費用を再度見直しする必要があります。見直しをする際は、マンションの大規模修繕工事の相見積もりができるサービスを利用してみましょう。
相見積もりすることで、コストを下げ要望に応じた工事をすることが可能になります。また、工事内容によっては、助成金や補助金を活用できる場合もあります。事前にマンションがある都道府県または市町村に連絡し、助成金や補助金の有無を確認しておきましょう。
他に抑えられる費用を考える
マンションを管理する中で、抑えられる費用があるかもしれません。共有スペースの電気代や清掃業者への委託費用など、現在の出費の中で抑えられる費用の削減を検討しましょう。
また、修繕工事を依頼する会社を探す際は、管理会社ではなく管理組合で探す方法があります。管理会社を通して工事する会社を決める際は、仲介手数料が発生するケースも多いため、管理組合で探すことで費用を抑えられるかもしれません。
まとめ
マンションの大規模修繕をする際の費用相場や、修繕費用が足りない時の対処法について紹介しました。マンションの大規模修繕を計画通りに進めるためには、資金計画を立てることが重要です。建物の劣化を早期に修繕することで、建物自体の寿命を延ばし、資産価値の向上にもつながります。また、しっかりと適切な修繕工事をするためには、毎月一定の金額を積み立てていく必要があります。修繕費用が足りない場合は、工期や費用の見直しや、必要な修繕箇所をしっかり見極めるようにしましょう。
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引用元:https://inovv.jp/
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